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3つのヒューマン・スケープ

-ウエスト・コーストからの眼差し-


会期   2006年9月13日(水)-10月22日(日)
休館日  火曜日
開館時間 10:00ー18:00(入館は17:30まで)

主催   多摩美術大学美術館
特別協力 ラトガース大学先端版画センター(RCIPP)Rutgers Center for Innovative Print and Paper
協力   富士ゼロックス株式会社
     ART BY XEROX
     アワガミファクトリー



2022/12/21

展覧会 / 開催終了

3つのヒューマン・スケープ -ウエスト・コーストからの眼差し-



これは米国カリフォルニアで活躍する3人の女性アーティストたちが織りなす、人間へ、そして人生への眼差しをそれぞれの作品表現の中にたぐる展覧会です。
日本でグラフィックデザインを学んだ新藤久美子(1953- )は、1985年に渡米し、アーティストのジューン・ウェイン(1918-)、ジュディ・データー(1941-)との出会いを通じて、彼女たちの生き方にも強く影響を受け、美術家としてロサンジェルスを中心に制作を続けてきました。ジューン・ウェインは版画、ジュディ・データーは写真の世界で、歴史的な技法や表現手段を十分に受け継ぎながらも、常に新しい試みに挑んできました。そうした姿勢は、今日多くの作家たちにも大きな影響を与えています。本展では、ジューン・ウェインは、ロシアからの移民である母親の生涯を物語にしたリトグラフ『ドロシー・シリーズ』(1975-79)、ジュディ・データーは、身近に暮らす多人種の人々をモノクロ写真におさめた近作『ポートレートに分け入って』(1997-2006)、新藤久美子は、現代社会や家族のイメージを、記憶の中の残像によって表現した版画や立体、インスタレーションからなる新作『Afterimage:残像』(2005-06)など、あわせて約80点を展示いたします。50代の新藤久美子、60代のジュディ・データー、80代のジューン・ウェインの3人は、アメリカの異なる社会背景を体験し、表現メディアも異なりますが、それぞれが作品をめぐる旅を重ね、テーマとして「人間」を見つめ、また自身の内に秘められ、隠された本質を探り当てたいというアーティストとしての思いや葛藤は共通しています。この展覧会によって私たちは、同時代に生きるアメリカ・ウェスト・コーストの3女性作家が投げかける世代や人種の違い、ジェンダーなど、作品を通してのメッセージや、それぞれの精神の旅を身近に感じることが出来るでしょう。

[同時開催]
常設展示
竹尾ポスターコレクション・ベストセレクション04 「イラストレーションポスターの巨匠」




[関連イベント]
■アーティスト・トーク 
講師 ジューン・ウェイン(美術家)
   ジュディ・データー(写真家)
   新藤久美子(美術家)
日程 9月23日(土・祝)
時間 14:00-15:30
会場 展示室
参加無料 当日受付(※逐次通訳付)

■ギャラリー・トーク
当館学芸員によるギャラリー・トーク
日程 会期中の土曜日
時間 14:00-
会場 展示室
参加無料 当日受付