コレクション → コレクション概要

コレクション概要

多摩美術大学美術館のコレクションについて

多摩美術大学美術館のコレクション(収蔵作品)は、その歴史とともに形成されてきました。それらは、大きくは4つに分類できます。


古美術・考古学資料コレクション

本学創設に携わり、工芸史を担当した大隅為三によって形成された、エジプト、西アジア、ギリシア、ローマ、朝鮮、中国、東南アジア、北中南米、日本などの古美術・考古学・民族資料によるコレクション。当時の理事長であった村田晴彦の、「新しい美術を志す場には目の訓練のために本物の美術品がなければならない」という考えから収集されました。

本学で教員を務めた作家の作品コレクション

多摩帝国美術学校初代校長の杉浦非水をはじめ、円鍔勝三、笠置季男、寒川典美、建畠覚造、西常雄、早川巍一郎、舟越保武、川端実、瀬島好正、田中稔之、福沢一郎、牧野虎雄、若林奮、新井勝利、郷倉千靭、上野泰郎、加山又造、横山操、小作青史、深沢幸雄、森野真弓、渡辺達正、毛綱毅曠、わたなべひろこ、などの作品を収蔵しています。

版画コレクション

アール・ヌーヴォー期のフランスオペラ・ポスター(リトグラフ)、ヴィクトル・ヴァザルリ、カール・コーラップ、ベルナール・ビュフェ、ジョセフ・アルバース、ジョルジュ・ルオー、また本学主催の国際公募展「東京国際ミニプリント・トリエンナーレ」出品作、大宮政郎、武田秀雄などの現代版画作品、また駒井哲郎、李禹煥の作品を含む精神科医の浜田晋氏が収集した版画コレクションも収蔵しています。

当館企画展から派生したコレクション

当館では、絵画・彫刻などのいわゆるファインアートにとどまらず、美術大学の多様な試みを反映した、デザイン、パフォーミングアート、サウンドアート、工芸、建築、映像、民族芸術など、実験的で多角的なアートを紹介してきました。これらの展覧会に出展された作品の一部が収蔵されています。ベン・シャーン(素描・版画)、岡村吉右衛門(染織)、川田喜久治(写真)、佐藤慶次郎(キネティックオブジェ、サウンドアート)などの作品群、またアフリカ文化研究者の白石顕二氏が収集した「白石顕二アフリカコレクション」が挙げられます。


参考文献

  • 『多摩美術大学50年史』多摩美術大学、1986年
  • 『多摩美術大学の80年 年表1935-2015』学校法人多摩美術大学、2015年