本学名誉教授にして当館名誉館長の宮崎進による、シベリアシリーズを中心にした、平面、立体作品による企画展です。
宮崎進(1922-)は、近代社会の不条理を抱えながら従軍した第二次世界大戦後、過酷なシベリア抑留体験により昇華された戦渦による加害と被害の確執を超え、人間とは、生命とは何かという命題に、自らの美術表現で挑み続けています。2009年に多摩美術大学美術館にて、初期からの作品による「宮崎進-漂泊 Wandering-」展を開催しました。今回はそれに続く1990年代以降の作品を展示します。平面作品と立体作品、および数多くのドローイングやモノタイプ作品から響き渡る芸術家のエネルギー、過去への情景や悔悟、記憶や記録ではない表現する「今」を問い、生きる歓びを詠い、あらゆる想いが大地に沁みゆく宮崎の作品をご堪能下さい。
[関連イベント]
■対談
「すべてが沁みる大地からの言葉」
講師 高良留美子(詩人・評論家)
堀まどか(大阪市立大学准教授/文学史)
日程 7月29日(土)
時間 14:00-16:00
会場 多目的室
定員 100名(当日先着順)
参加無料
■講演
「まだ見ていない風景の側へ」
講師 黒川創(作家)
日程 9月23日(土)
時間 14:00-16:00
会場 多目的室
定員 100名(当日先着順)
参加無料
■学芸員によるギャラリートーク
日程 7月16日(日)、8月27日(日)、9月17日(日)、10月8日(日)
時間 14:00-15:00
会場 展示室
参加無料
刊行物
宮崎進-すべてが沁みる大地-
- 2017年発行
- 96ページ
- 26.0×21.0cm
- 価格:1500円